最近オススメの漫画50作
俄に周囲でおすすめの漫画紹介をエントリーするのが流行っているいたようです(毎日仕事終わって帰ってきてからコツコツ書いてたら脱稿までに結局2ヶ月くらいかかって流行りどっかいった。しかもその間に既刊が増えた)。元々僕の観測範囲には好き好んで漫画読む人が多い印象なんですが、しばしば「これ買ったよ」みたいなpostで見かける漫画が割りと自分の趣向と被ってないものが多く(途中で買うのやめてたりだとかそういうものもある)、けまらしさを感じていたところでもあったことが動機になったりもしてこれ幸いと書いてみる気になったのでした。
まず、見かけた今回の波を備忘録的に書いておきます。
・N-Styelsさん;おすすめ漫画50作品(Kindle限定)
・ぺらねこさん;コミック20選(前編)、コミック20選(後編)
・むむさん;おすすめマンガ40選(料理漫画以外)(2015年10月付)
そもそも僕は月に50冊前後の漫画を購入する人間なのですが、他の方の例に漏れずこれまで読んできた漫画を列挙すると大変なことになりそうなので候補に挙げるルールを決めます。これも他の人に倣ってでいいかな。
・自分で実際に購入した作品
・積む間もなく読んでしまう作品
・ここ1年くらい(2014年11月~)の間に最新刊が出た作品
・もちろん既に完結した作品もOK
この4つは満たすものとします。
あと、わけがわからなくなりそうなのでジャンル別に書きます。というのも、よく他人からおすすめ漫画を聞かれたりするんですけど、ぶっちゃけせめてジャンル絞って聞いてもらえないと何勧めていいかわからんからです。買ってる本は大体おすすめできるものだし…
ジャンルが多岐にわたったり分類不可能だったり微妙だったりするものは「その他」としてまとめます。で、ジャンル内で順位付け、合計50タイトル。そんな感じで。
ジャンルは独自判断でざっくりまとめて、
・ファンタジー(9作)
・ギャグ(6作)
・スポーツ・格闘(9作)
・ラブコメ(12作)
・その他(14作)
の5つ。んで50作。
では早速。
■ファンタジー
・第9位:ドロヘドロ(既刊20巻以下続刊)
しょっぱなからアクの強いものですが、世界観が作者の中で固定されててブレないのでそういうのが好きな人向け。退廃的な世界でグロテスクな人たちがギャグを交えつつ哲学するダークファンタジーです。こういうのが嫌いな人は数ページで挫折すると思います。要は僕はこういうのが好きです。
・第8位:3x3EYES 幻獣の森の遭難者(既刊2巻以下続刊)
3×3EYES 幻獣の森の遭難者(1) (ヤンマガKCスペシャル)
- 作者: 高田裕三
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/06/27
- メディア: コミック
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3x3EYES(全40巻)の続編です。作者はいろんな作品描いてましたけど、やっぱり3x3EYESが一番面白いんですよね。ヒロインの神様と命をリンクすることで不死身となった主人公が生命力を糧に契約する魔獣を操ってヒロインを守って戦う話です。3x3EYESの頃と変わらない作風なので安心して好きと言えるタイトルです。
・第7位:赤髪の白雪姫(既刊14巻以下続刊)
元々は作者買いでした。「青春攻略本」がとても好きだったのでその次作ということで購入したんですが、長所はそのままに、魅力あふれるキャラがお話を進めていきます。薬剤師として一国の王子をサポートしつつ成長していく女の子が主人公の、芯と実力と努力のあるシンデレラストーリーです。面白い少女漫画のファンタジーは貴重ですね。
・第6位:乱と灰色の世界(全7巻)
小さな女の子が世界と家族を巻き込んで恋をして成長していくお話です。弱く未熟だった女の子が強く大きくなっていく過程がとても良いです。周りの大人達も厳しく優しいんです。
・第5位:シュトヘル(既刊11巻以下続刊)
ヒロインは現代から過去にタイムスリップし転生した男子高校生。悪霊と恐れられる西夏の女戦士であるそのヒロインの故郷を滅ぼした蒙古旗下のツォグ族の、族長の息子であり蒙古大ハンの息子でもある主人公 が西夏の文字を守るためヒロインとあれやこれやで打ち解けて旅をするお話。高校生がタイムスリップする歴史漫画は龍狼伝とか信長協奏曲とかありますが、このお話は「文化の保存vs破壊」を描いてる点でそのアプローチが面白いです。
・第4位:キングダム(既刊40巻以下続刊)
秦の始皇帝となる少年と、その補佐の少年の成長を描く戦国歴史物です。最近有名になったので解説いらなそうですね。蒼天航路みたいな男が惚れる男の姿を描いてる漫画が好きならおすすめです。
・第3位:くおんの森(全6巻)
本が好きな人は好きだろうなと思う本が好きな人の話。舞台となる街には本にまつわる不思議な現象がいくつも起こっていて、そこにビブロフィリアの主人公が巻き込まれていくお話です。とても優しい本のお話。この作者の他のお話も全部「とても優しくちょっと不思議」を貫いてるのでどれもおすすめですよ。
・第2位:GROUNDLESS(既刊5巻以下続刊)
GROUNDLESS : 1?隻眼の狙撃兵? (アクションコミックス)
- 作者: 影待蛍太
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2015/02/27
- メディア: Kindle版
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夫を殺された未亡人の復讐を描くミリタリー系ファンタジーです。武器の扱いはド素人だった未亡人がミラクルスナイパーとなって戦場で活躍するんですが、生々しく人が死んでいきます。人を選ぶ、ともすれば可愛いとも言える絵柄なのに、人間模様がリアルで不思議な魅力がある漫画です。作者は取材力が凄いか、もしくはミリタリー系が好きで知識も凄いんだろうなぁってのが伝わってきます。何にせよヒロインと同じく作者が得意な分野で苦手なものに挑戦しているようなそんな漫画です。
・第1位:女王の花(既刊12巻以下続刊)
これも元は作者買いなんですけどね。この作者の漫画、読み切り含めて全部面白いから是非読んでください。作者は女性なのにどれもこれも男性の心理描写がリアルすぎてすわ男性なんじゃないかってずっと思ってますよ。で、この漫画は先ほどのキングダムや蒼天航路とは逆に男性視点ではなく、守られる側だったヒロインが女王となるべく覇道を突き進むお話です。もちろん少女漫画として恋愛要素も大きなウェイトを持っているんですが、「かっこいい女性」ってこういうものだってお手本みたいなヒロインです。少年漫画ではベタな展開でも少女漫画と戦乱物をここまで巧みに融和させれば面白くないわけないんですよ。単行本一冊ごとに2~3回は涙ぐみながら読んでます。
ファンタジーはここまで。
■ギャグ
・第6位:バーナード嬢曰く。(既刊2巻以下続刊)
文学好きなら一度は考えたことがあるネタをギャグにしてます。この斜に構えて雑にまとめるみたいな感じすごく好きです。 小説が好きな人が一度は思ったり考えたりしたことがあるぜ大喜利みたいな漫画です。本読まない人から「SFって何?」って聞かれてはっきり答えられない人とはっきり答えられる人には必要な漫画です(たぶん)。
・第5位:月曜日は2限から(既刊5巻以下続刊)
いわゆる進学校とされる高校に通ってた人にストライク入る4コマ漫画かと思います。進学校の不良はこういう感じじゃろ。アイロニーとウィットのオンパレード。 下手に大げさじゃなく静かに「ああこういうこと考えてたわー」と笑えるのがいいです。
・第4位:ラブラブエイリアン(既刊2巻以下続刊)
恋愛偏差値50くらいの女性陣に捕まったエイリアンが大宇宙の技術で無理やり恋愛偏差値50を55くらいにして解決していく漫画です。でも宇宙もエイリアンも関係ないっす。男女とも等身大の恋愛クズってこういう感じでリアルで笑えます。
・第3位:空想科学X(全5巻)
ボケ役のトンチキな博士とツッコミ役のイカレ助手が毎度博士を蔑ろにするギャグ漫画です。この作者の漫画で唯一爆笑しながら読める漫画だったんだけどこれだけ終わっちゃいました。
・第2位:かふん昔ばなし(既刊1巻以下続刊)
作者の幼少時代を描くフィクションです。何言ってるかわからないと思うけど。壮絶な作者のフィクション人生に笑えます。個人的にはゲロ吐いた時の擬音が「トシャトシャトシャ」なのが好きです。
・第1位:セトウツミ(既刊4巻以下続刊)
男子高校生のセトとウツミの2人+αが川っぺりでダベり漫談するだけの漫画です。恐ろしくボケとツッコミのテンポがよく笑いの濃度が非常に高いです。歴代ギャグ漫画でも断トツです。よくもまぁ毎巻こんだけしゃべれるわ。「関西人はみんな面白いこと言う」と世の中の人に誤解を与える漫画です。
ギャグジャンルは以上です。
■スポーツ・格闘
・第9位:ハナカク -The Last Girl Standing-(全4巻)
ハナカク 1: -The Last Girl Standing- (ゼノンコミックス)
- 作者: 松井勝法
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2014/02/20
- メディア: コミック
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体格にも恵まれず引っ込み思案な素人の女子高生が総合格闘技に目覚めていく漫画です。作者はロケットでつきぬけろ!とかソムリエールの人です。もう完結しちゃったんですけど、 高い画力とコマ割りのおかげでテンポがとても心地よく、フィクションなのにリアルな内容になってます。結局ヒロインは強くなる可能性を感じさせつつも弱いままなのも良いんですが、もっと読んでいたかった漫画です。
・第8位:ケンガンアシュラ(既刊14巻以下続刊)
企業が格闘家を雇い、裏舞台で戦わせてその結果で企業間の諸々の関係をまとめたり精算したりしましょう、という世界観の中での格闘家たちのバトルが主題です。格闘技好きの作者側がやりたい放題やってる漫画です。骨は折れるし血は飛び散るし人は死にますがどことなくコメディ要素も多いのでその辺が苦手でもさほど気にならずに読めます。
・第7位:ピコピコ少年(既刊シリーズ3作以下続刊?)
これスポーツジャンルに入れていいのかわかんないですけど、ゲームもスポーツですよね多分。ゲームにあけくれた作者の幼少時代を回顧する、アラサーゲーセン男子のあるあるネタ満載の漫画です。たぶん32~40歳あたりの人が一番ストライクかと思います。駄菓子屋の軒先で立ちながらスト2や龍虎やってた人はすごく共感できるんじゃないですかね。
・第6位:グラゼニ~東京ドーム編~(既刊4巻以下続刊)
「グラゼニ(全17巻)」のシームレス続編。高校時代は県代表レベルの投手だった主人公が、プロ野球界でどうやって億単位を稼いでいくのかというストーリーです。スポーツ漫画なんですけど、メインはプロ野球選手の格付けをロジカルに描くことかと思います。切り口が「スポーツ」じゃなくて「スポーツ選手の年俸」です。ブラッド・ピットの「マネーボール」って映画がありますけど、あれが好きな人なら好きかと思いますっていうかあれ好きな人はもう読んでそうですね。
・第5位:マイぼーる!(既刊8巻以下続刊)
高校女子サッカー漫画です。作者はリアルバウトハイスクールの人。主人公に恋する妄想癖のあるヒロインが妄想中はポテンシャルが覚醒して超人サッカーする天才という設定です。こういう絵柄でありがちなお色気やラブコメ要素がかなり多いんですが、高い画力のおかげでサッカー自体の描写がファンタジーしつつとても読ませる内容です。そのおかげでありがちなハーレムお色気漫画とは一線を画してます。
・第4位:ましろのおと(既刊14巻以下続刊)
天才三味線師の祖父の孫である主人公の、津軽三味線を主題とした成長物語です。これも「スポーツ」ジャンルではなさそうですが、内容はもう全然スポーツです。音楽を主題とした漫画って「音」を「見せる」必要があるので色々工夫されてないと読むのしんどいんですけど、これはその辺も余裕でクリアしてます。音楽系格闘漫画です。あと津軽弁はよぐわがんねのに読めんだこれ。
・第3位:GIANT KILLING(既刊37巻以下続刊)
今となっては弱小のあるJリーグチームが、かつてその黄金期を垣間見せ故障により若くして引退した天才主人公を監督に迎え、どう「大物狩り」していくべきかを説くサッカー漫画です。サッカーをプレイヤー側ではなく監督側・サポーター側から見るお話。サッカーで勝つために大事なロジックがわかりやすく解説してあって、さすが「U-31」の原作者の漫画だなっていう内容です。U-31は当時のサッカー日本代表に必要なことが丁寧に書かれていた気がするんですが、こっちもそこに通じるものがあります。
・第2位:DRAGON JAM(既刊13巻以下続刊)
中卒の主人公がストリートバスケで熱くなる漫画です。いい意味で本質的にバカなんですが、ほんとテンポ感がいいの。現代版の恋のマカレナのダンス見てるみたい。ストバスに合うテンションってこういうのなんだろうなと感じます。
・第1位:サマー・ソルト・ターン(既刊3巻以下続刊)
サマー・ソルト・ターン(1) (講談社コミックス月刊マガジン)
- 作者: 保志レンジ,井龍一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/05/15
- メディア: コミック
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あるコンプレックスから競泳をやめた主人公が高校でまた始める~みたいなところから始まるスポーツラブコメです。少年漫画でスポーツラブコメで主題が水泳なんだから僕が嫌いなわけないですね。水泳の描写もとてもリアルです。競泳漫画にはラフとかアイ・ラブ・ユーとかドルヒラとかあると思うんですが、少年漫画の王道の内容の上に、それらに比して競泳パートとラブコメパートの配分が完璧。どちらも見せる絶妙バランスは本当にすごい。これ読んでると僕は僕で主人公たちに対する劣等感に押しつぶされそうになるんですが、そこまで心を動かしてくれる漫画です。自分のベストタイムがまだ主人公に負けてないのがちょっとした救い。
スポーツ・格闘ジャンルはここまで。
■ラブコメ
・第12位:トモちゃんは女の子!(既刊1巻以下続刊)
4コマ漫画です。男勝りのJKヒロインが好きな幼なじみの主人公に女として扱ってもらえなくて素直になれない的な王道のやつです。王道ゆえにありきたりになりがちかと思いきやそうともいえないところが上手だなと思います。
・第11位:菜々子さん的な日常(既刊シリーズ計7巻)
菜々子さん的な日常REVIVAL 1 (ビッグコミックススペシャル)
- 作者: 瓦敬助
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/10/09
- メディア: コミック
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最近は僕だけがいない街を描いてる作者が、一人称で青春時代のラッキードスケベを描くあくまでフィクションです。この人の描くケツは国の無形文化財だと思います。元は10年以上前の僕が大学の頃にホットミルクコミックスで出てまして、そらもうコミックス内クイズに応募するくらい大好きだったんですけど、いまだになんでそっちには例の黄色い成年マークが付いてるのかわかりません。そんな漫画の復刻というかオムニバスというかが最近出てます。菜々子さんでした。
・第10位:僕らはみんな河合荘(既刊7巻以下続刊)
前述の妄想科学Xもそうなんですけど、登場人物に一人ド変態がいる漫画のテンポ感が好きみたいですね僕は。下宿ぐらしの男子高校生主人公が同居人の先輩や寮母さん、ドス黒いお姉さんたちや変態と繰り広げる日常生活です。めぞん一刻の現代版みたいな感じです。
・第9位:執事様のお気に入り(全21巻)
もうベッタベタの少女漫画です。ヒロインは超お嬢様学校に通う清貧な女子高生。主人公は大財閥のお坊ちゃまで完璧超人の執事クラスの同級生。男性が安心して読める少女漫画です。設定は平成となっては古臭いものかもしれませんが、とにかくヒロインが「男性」の理想。優しくて強くて嫌味がなくて弱いところもあって守ってあげたくなる、そんなヒロインって今の漫画じゃあんまりいませんから逆に新鮮で、こういうヒロインに憧れる女の子はきっといい子なんだろうなとまで妄想させる力のある漫画です。
・第8位:徒然チルドレン(既刊3巻以下続刊)
4コマ漫画です。思春期の少年少女の群像劇です。登場人物は盛り沢山ですがキャラかぶりがなく、その上でそれぞれがみんな持ってる一癖がいちいち可愛いです。
・第7位:ホリミヤ(既刊8巻以下続刊)
- 作者: HERO,萩原ダイスケ
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2012/03/27
- メディア: コミック
- 購入: 2人 クリック: 23回
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原案は「堀さんと宮村くん」というWeb漫画です。漫画のコミカライズ?でいいのかな。絵柄が堀宮よりこちらのホリミヤが好きなので紹介しました。高校生の日常を描く恋愛漫画です。
・第6位:恋は光(既刊3巻以下続刊)
こちらも作者買いだったんですが、この作者の描くキャラクターの一番の良さは主人公やヒロインがとにかく飄々としてるとこですね。ささだあすか、藤川佳世と並んで好きな飄々ラブコメ作家です。内容ですが、何らかの理由で他人が光って見えることがある主人公が、その原因を突き止めようとヒロインたちと実体験を通して問答する感じです。ヒロインがそれぞれに叶わない部分を持ってて、そこが切なくて良いです。
・第5位:ゆうべはお楽しみでしたね(既刊1巻以下続刊)
ゆうべはお楽しみでしたね(1) (ヤングガンガンコミックス)
- 作者: 金田一蓮十郎
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2015/03/25
- メディア: コミック
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作者はラララやライアー×ライアーも同時連載してる気がするんですが、その上ゲーム好きで多忙ななずながらにどれも面白くて凄いですね。この作品はタイトルからも分かるようにドラクエが元ネタですが、コンシューマの方ではなくネトゲのドラクエXのほうです。ネトゲ廃人であるネカマの主人公がオン仲間とルームシェアすることになったとこから始まる金田一蓮十郎系ラブコメです。ルームシェアすることになったオン仲間がめっちゃ可愛いネナベだったのでややこしいことになっていきます。例に漏れず主人公に対してヒロインがにべもないです。この作者が描く男性視点の恋愛は変にウェットじゃなくて良いですね。
・第4位:失恋ショコラティエ(全9巻)
ドラマ化までされてて今さらかよ感あるんですけど敢えて紹介しますよ僕は。内容については割愛しますけど、なんというか、女性ってやっぱり怖いですね。男は「気持ち悪い」で納まるんですけど。 男がやるとほんとドン引きされるような事でも、きちんと装飾して一本立ちした理屈にするっていうか、デコレートのセンスがすごく鮮やかだと思い知らされる漫画です。 それ男が言ったら最低でしょ、みたいな話も乙女回路を通して発せられるとああ確かにそういう気持ちもわかる、みたいなのに変換されていて感心してしまう。女性はそういう男性の汚いものをそのまま提供して平気だったり、挙句は逆ギレしちゃったりするとこが意味不明なんでしょうし、逆に男性は女性のそういう過剰ラッピングサービス、しかもそれが時には押し付けがましかったりもするとこに辟易すんのかもしれませんね。よくわかんないですね。
・第3位:桃色メロイック(既刊7巻以下続刊)
これこれ、これを紹介したくて僕はこのエントリを書こうと思ったんですよ。シスコンを犯罪方向にこじらせた兄と天然小悪魔系ピュア妹を軸に展開される、ドタバタ系ラブギャグです。言葉のチョイスがいい感じに現代的なので表現幅が絶妙にコンテンポラリです。男ってこういうとこでこういう風に友人をいじるよねーみたいなのもドンピシャで共感度高いです。
・第2位:虹色デイズ(既刊10巻以下続刊)
妄想系とチャラ男とドS優男とオタクの男子高校生4人組が主人公の、それぞれの恋愛事情をいい感じに交差させてるラブコメです。別マ作品って全部基本的な展開が一緒で主人公とヒロインを漫画間でスワッピングしても成り立つような、そんなとこがまさに王道ですごく好きなんですけど、これは視点が他の少女漫画とちょっと違ってて良いです。男性視点だし。
・第1位:orange(全5巻)
未来の自分から、自分のこれからが書かれた手紙を受け取ったヒロインとその友人たちのお話。死んでしまうらしい主人公に対して何をどうすればいいのか考えて時間が経っていきます。正直あらすじもあんま書きたくないんでとにかくおすすめなんで読んでください。完結したし。
ラブコメは以上です。ここからはジャンル分けしづらかったもの。
■その他
・番外編:ムシヌユン(既刊2巻以下続刊)
これもうどうしていいかわかんない漫画だった。たぶん大多数の人は吐き気を催すか気持ち悪いだけの漫画だと思うんですけど、なんでしょうね、中毒性ありそう。 オススメはしないんですけどオススメです。ちょっと気になった人はタイトルで画像検索して判断するといいです。
・第13位:ULTRAMAN(既刊6巻以下続刊)
昭和のウルトラマン見て育った世代にはたまらん設定が散りばめられてる新しいウルトラマンです。平成のウルトラマンを昭和タッチで描いてる感じです。ゼットン星人とケムール人の違いについて熱く語れる人とかにオススメです。
・第12位:累(既刊7巻以下続刊)
大女優の娘ながら醜女極まりクラスのいじめの対象で卑屈なヒロインが、他人と顔を入れ変える力を手に入れて女優としての才能を覚醒させていくお話。多分作者がこの漫画描いてる時にペン先から炎かなんか出てると思います。感情がぶち込められた漫画です。
・第11位:亜人(既刊7巻以下続刊)
マジョリティ側の人間対マイノリティ側の不死の亜人の間で、亜人の主人公がどう行動していくか~みたいな内容です。死なないとリアルにはこういうテロ起こせるんだなぁ、と自分の発想力が今までしょうもなかったことをわからせてくれる漫画です。中二病の人が思い描く「他人に抜きん出た能力」ってとにかくハーレム方向にご都合主義的なんですけど、こっちは全然そんなことなくて出る杭は打たれる方向のやつです。
・第10位:狼の口(既刊7巻以下続刊)
この辺の歴史に疎いので詳しくは知らないんですけど、13世紀のドイツ(正確にはオーストリア公ハプスブルク家ですが)とイタリアの国境にできた、後にスイスとなる地域のお話。公益の利権がらみでハプスブルク家に搾取される人たちが諸悪の根源である関所を攻略しようとするんですがそこの代官がこれまた頭がいい上に残忍で、とにかく人がこれでもかってくらいに酷く死にます。読者にも希望を抱かせてはそれを粉砕する 、結果的にはとにかく夢も希望もない漫画です。最近ようやく希望が見えてきた展開なんですがそれも落とすために高く持ち上げてるんじゃないかと邪推せざるを得ないんですよね。
・第9位:賭ケグルイ(既刊3巻以下続刊)
ヒエラルキー制度のある、富裕層の子たちが通う名門高を舞台にしたギャンブル漫画。主人公は最底辺、ヒロインは転校生でリスクアディクト、よって失うものが大きいギャンブルほどゾクゾクしてる変態です。僕が好きな作品には線の入り抜きが極端なタッチのものが多いんですが、珍しくそうじゃない作品ですね。
・第8位:スーパースーパーブルーハーツ(既刊1巻以下続刊)
スーパースーパーブルーハーツ 1 (少年サンデーコミックススペシャル)
- 作者: 山田玲司
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/09/18
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理屈派カウンセラーと行動派カウンセラーのコンビがなんかいい感じに人を救っちゃう漫画です。ちょっと題材は違うけど、せきやてつじの「火線上のハテルマ」と似たような内容かもしれない。この作者の漫画はなんらかのオタクに対して救いをばらまいてて、山田玲司はもう天使かもしんないですね。 僕は小学校の時に「オタクは病気じゃない」というフレーズに救われましたね。どうでもいいですね。
・第7位:死にたくなるしょうもない日々が死にたくなるくらいしょうもなくて死ぬほど死にたくない日々(既刊1巻以下続刊)
死にたくなるしょうもない日々が死にたくなるくらいしょうもなくて死ぬほど死にたくない日々(1)(少年チャンピオン・コミックス・タップ! )
- 作者: 阿部共実
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2014/12/10
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ほんとは同じ作者の「ちーちゃんはちょっと足りない」をオススメに挙げたかったんですが、そっち出たの余裕で1年以上前でしたわ。この作者の目の付け所がやばい。人間のほんと普段ならほんのちょっと一瞬だけひっかかったけど受け流してた、みたいなストレス内容を掘り下げるのが上手い。そういうストレス細く切ってこねて伸ばして最後のコマでキャシー塚本よろしく背後の窓ガラスにぶん投げるようなオムニバス漫画です。この作者の漫画が本屋で平積みでオススメされてると世の中大丈夫かと思うんですが僕は大丈夫なので世の中も大丈夫です。
・第6位:僕のヒーローアカデミア(既刊6巻以下続刊)
王道の少年漫画です。弱い主人公がヒーローになっていくただそれだけのお話。ただそれだけでよかったのにほんとしばらくなかった少年漫画。ここ最近見てない、「友情・努力・勝利」の3つが全部揃ってるジャンプ漫画です。
・第5位:Điện Biên Phủ(既刊12巻以下続刊)
ベトナム戦争のお話。戦争で人が死ぬお話。 西島大介のタッチで人が撃たれて爆発して切り刻まれて死にます。この絵柄だから、生々しい死には遠くて、リアルな死には近いです。その距離感が絶妙です。この物語はアメリカ人の主人公とベトナム人のヒロインが爆死するところから始まります。要は、この戦争は最初からバッドエンドです。
・第4位:ペン太のこと(既刊4巻以下続刊)
猫飼ってる人はもちろん、飼ってない人もズビズビ鼻すすりながら読めるエッセイ漫画だと思います。「猫が好きなのではなくうちの猫が好き」 。
・第3位:ドロップフレーム(既刊2巻以下続刊)
1巻の最後にこのお話の主題が来るのでネタバレになっちゃいそうであんま言えないんですけど、映画研究会×夏×恋愛みたいなのが好きな人にはオススメ、とおもいきやそこにもう少しジャンル足されます。ラブコメとミステリーとSFとホラーとメタ性が交じり合ったような漫画です。
・第2位:イノサン Rouge(既刊1巻以下続刊)
イノサン Rouge ルージュ 1 (ヤングジャンプコミックス)
- 作者: 坂本眞一
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2015/10/19
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「イノサン(全9巻)」のシームレスな続編。 要はイノサンの第10巻です。フランス革命時期のパリにおける公的処刑人、ムッシュ・ド・パリの一族のお話。「死刑」が題材です。人を合法的に処刑する者の葛藤を描いてます。あと画力が圧倒的すぎて毎ページ絵画かとすら思います。
・第1位:僕だけがいない街(既刊6巻以下続刊)
またループものかと思われるかもしれませんがハルヒが流行った頃に乱造されたのと違って最近良質なループものが多いですね。この作者の漫画はどれもこれも面白いんですが、これも例に漏れてません。直後に起こる不幸に対して、それが解決されるまでその直前に時間が巻き戻る能力を持った主人公が、身の回りの人間の死について解決しなければならなくなるお話です。
以上です。
書ききるまでまじで2ヶ月かかった…
ほんとどれもオススメなんで読んだことないのあったら是非どうぞ。